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日々のまにまに。私事。ペンペルの詩。福島12市町村。

記憶旅行の旅 島根県 売豆紀神社

 売豆紀神社(めづきじんじゃ) 2018/5/3 2019/6/22

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あるご縁からこちら売豆紀神社で行われる奉納演奏に参加させていただきました。

最初に境内にお邪魔した時の印象は忘れません。

「あっ、、ここ好き。。。」

気持ちの良い風が通っていきます。

御祭神 下照姫命(シタテルヒメノミコト)
御利益 御神徳 安産 子宝 病気平癒

 下照姫命

父 大国主命(オオクニヌシノミコト)
母 多紀理毘売命(タギリヒメノミコト)

下照姫命は大国主命の第三の姫神様です。

父 大国主命の国土の経営を助け、偉大な功績があるそうです。
また和歌の祖神でもあり、安産、病気平癒の神様だそうです。

歴代の松江藩主のご内室のご懐妊の時には、霊験を受けられ、また病気平癒の守護を預かったそうです。

さらに、懐妊や病気の際に、多くの方がご神徳を仰ぎ、安産、病気平癒の守護神としてお祀りされているそうです。

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四頭の狛犬さまが担ぐ灯籠は、下照姫様の霊力を象徴するものだそうです。

古来より、

「病気平癒や諸災祓除の御霊験あらたかである」

と伝えられているそうです。

お願いをする時には銀色を張り、願いが叶った時には金色を張ってお礼をするそうです。

 天上界 最初の和歌

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下照姫様は天上で最初に和歌を詠んだ方、として知られています。


アメなるや
オトタナバタの
ウナがせる
タマのミスマル
ミスマルに 
アナダマはや
みタニ
フタワタらす
アヂシキタカヒコネノのカミそ 
(古事記上巻より)

天上の機織り女が
首にかけておいでになる
玉の首飾り
その首飾りの玉の穴を通る紐のようなお姿で 
谷を二つも飛び越えていらっしゃった
こちらは
アヂシキタカヒコネの神なのです

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この和歌の経緯は「国譲り神話」に登場します。

国譲り神話と下照姫

国譲り神話は日本神話の中で、天上の神様、天津神が、地上の神様、国津神から芦原の中つ国(地上)を譲り受けるお話です。

天照大御神が、

「豊葦原水穂の国(芦原の中つ国、地上界)は、我が子 正勝吾勝々速日天の忍穂耳の命(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト)が治めるべきだ」

と言われ、
八百万の神様たちがお集まりになり、思金神様が対策を考えました。

芦原の中つ国がひどく騒がしいと言うことで、まずは、天の菩比の神(アメノホヒノカミ)を使わすことにしました。
しかし、天の菩比の神は、地上を治める大国主命に寝返ってしまい、三年経っても何の連絡もしませんでした。

そこで、次に、天津国玉の神の子、天の若日子(アメノワカヒコ)を向かわしました。
天の若日子は、天のまかこ弓(鹿をよく射止める弓)と、天のはは矢(大蛇をよく射止める矢)を与えられて、天下りました。

天の若日子は、大国主命の娘、下照姫命を妻にして、国を乗っ取ろうと画策しましたが、八年経っても何の連絡もしませんでした。

思金神は天の若日子を問いただすために雉(きじ)の鳴女(なきめ)を遣わせました。

しかし、地上界で、天の佐具売(アメノサグメ)という勘のいい女性が、この鳥は不吉なので射殺した方が良いと助言し、天の若日子は、天から授かった弓矢で雉を殺してしまいました。

その矢は、雉の胸をを貫き、天上界の天照大御神と高木神のところまで届きました。 

高木神は、

「天の若日子が命令に背かず悪神を射たのならこの矢に当たるな。反逆心があるのなら、この矢に当たって死ね」

と、宣言し、矢を地上に放ちました。

矢は、天の若日子の胸を射抜き、天の若日子は息絶えました。

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妻の下照姫命の泣き叫ぶ声が天まで届いたそうです。

天の若日子のお葬式の時に、天の若日子が天に残してきた家族も参列しました。そして、下照姫の兄、阿遅志貴高日子の神(アジシキタカヒコネノカミ)も弔いにやってきました。

しかし、その風貌が天の若日子とそっくりだったため、天の若日子の家族は、天の若日子が死んでいなかったのかと誤解をし、阿遅志貴高日子の神にすがりついたそうです。

阿遅志貴高日子の神は、死人と間違われたことに腹を立て、喪屋を壊し、むちゃくちゃにして、飛び去ろうとしました。

妹の下照姫命は兄の名前を明らかにしようとして歌を詠みました。

アメなるや
オトタナバタの
ウナがせる
タマのミスマル
ミスマルに
アナダマはや
みタニ
フタワタらす
アヂシキタカヒコネノのカミそ 

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阿遅志貴高日子の神は雷神で、雷神は蛇体をとることが多いそうです。

玉を貫く紐にその姿を比喩したものと解釈され、

「兄、阿遅志貴高日子の神は、谷二つを渡るほど強大な神である」

という解釈がされているそうです。

和歌の祖

紀貫之が書いた古今和歌集の仮名序は、和歌の始祖として、下照姫と素戔嗚尊(スサノオノミコト)をあげています。

素戔嗚尊の和歌は

「八雲立つ出雲八重垣妻籠みに八重垣造るその八重垣を」 

で「短歌」の祖として、そして、地上で最初の和歌として知られています。


 下照姫の和歌は、音数の整わない「えびす歌」 とされ、天上での最初の和歌として知られています。


素戔嗚尊の和歌は、こちら ↓ で少しだけ書いています。

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神在月

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宮司様からお話を聞きました。

10月神無月 出雲では「神在月」に全国の神様が出雲にお集まりになられます。そして、いろいろな会議をされるそうです。

正確には神迎祭があり、神様をお迎えして、神様はいくつかの神社を訪れるそうですが、そのお話はまた別の機会にして、今回は、この売豆紀神社のお話を。。。

全国からお集まりになった神様はまたそれぞれの国へお帰りになりますが、その時に、何人かの神様は、この売豆紀神社に立ち寄られるそうです。

それは、ここ売豆紀神社の神様、下照姫様があまりにも美しいため、下照姫様のところに立ち寄ってから帰られるそうです。

そして、その神様のなかで、一番最後まで売豆紀神社にとどまる神様がいらして、その神様は、秋田県の波宇志別の神様だと言うのです。そのように伝えられているそうです。

なんか面白いなあ、、素敵だな、、と感じてしまいます。

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下照姫命と波宇志別の神

と、言うことで、この波宇志別の神様に逢いたくなり、秋田の波宇志別神社を訪れることにしました。

次回は、保呂羽山 波宇志別神社です。

 

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